手紡ぎ糸の帽子/コリデールは原毛のゴツゴツ感を、ピレネーシープはその荒々しさを生かして(ナチュラルカラー)
使用糸量:118g サイズ:長さ30cm 糸の紡ぎ方と原毛のこと: スラブ単糸、スラブ双糸。コリデールは、原毛のゴツゴツ感を生かしたくて、洗ってゴミを取り除きながら手ほぐしのみで、荒々しくゴツゴツと紡いでみました。手紡ぎならではの醍醐味です。 ピレネーシープの繊維の荒々しさをカバーするため、弾力性のあるチェビオットをMIX。手触りの良い弾力性に富んだ糸に変身です。互いに補い合い、良さを引き立たせてくれる関係がベスト。どの位の割合でMIXするのが効果的か、常に糸の試作を繰り返しています。 アルパカは、色ごとに単糸にして、2本を撚り合せて双糸にしました。 ピレネーシープは、厳寒の地に生息するため、外側の毛は太くて荒々しいのですが、内側の毛はふかふかのダウン状。なかなか入手困難なため、見つけた時には、つい買ってしまいます。 チェビオットは、弾力性があり、ピレネーシープとMIXすると、ピレネーシープの荒々しさをカバーして手触り感が変わるので、この両者のコンビネーションをとても気に入っています。 シルクノイルとは、屑シルクのことですが、羊の原毛に少量いれて紡ぐと降り始めの雪の様な表情になり魅力的です。アルパカ(グレー、ダークグレー)は、滑らかな手触りで、つい撫でてしまいたくなります。 コリデールは、私の大好きな羊さんです。メリノとリンカーンの交配種で、両方の良さを兼ね備えた毛質の持主。 メリノは、羊の中で、繊維が最も細い種で、乾燥に強く粗食に耐え得る強靭な体質です。リンカーンは、繊維が太くて光沢があり、雨や湿気に強い羊です。 コリデールの毛質は、その両者のいいとこ取り。手触りも柔らかく、光沢もあり、繊維の太さや長さも、とても扱い易く、他種とのブレンドにも幅広く使えます。様々な種類の糸質に紡ぎ分けることが可能な品種で、私の心強い相棒です。 ニュージーランド南東やオーストラリア東海岸に生息し、厳しい気候の山岳地帯から、雨の多い地域に至るまで、広域で育ち易い品種です。 食用肉としても美味しく、理想的な毛肉兼用種です。 洗濯の仕方: 洗剤(ウール洗い用)はほんの少しで。原毛の脂分を落としすぎると、保温性が落ち、暖かくなくなってしまいます。ぬるま湯で優しく押し洗い。もみ洗いすると、フェルト化して縮みます。ゆすぎもぬるま湯で。温度変化によりフェルト化するのを避けるためです。脱水は30秒。 縦に引っ張り、形を整えて、平置きの状態で自然乾燥させて下さい。 cme033